日本鳥学会2024 -初日-
綺麗な海を
人の手で
Natural Resource Damage Assessment of Asia
NRDAアジア
私たちは、人間活動に起因する環境災害の被害を受けて生存の危機にある野生生物を可能な限り救護し、野生復帰に必要なリハビリテーションを実施する活動を通じてアジアの生物多様性保全に貢献することを目的に活動しています。
その目標は、次の世代にアジアの豊かな海洋環境を引き継ぐことです。
Our Project
日本及びアジアにおける油汚染事故時の野生生物救護活動支援事業
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油汚染事故時の救護活動支援
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油汚染に伴う生態系被害算定支援事業
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被害算定に伴う自然資源回復のための賠償請求支援事業
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海洋油汚染事故発生に備えた緊急時計画策定支援事業
福島原発事故の海洋に及ぼす影響調査
カンムリウミスズメ保護活動
Oil Spill Project
PICK UP
対馬のアビは何を訴えようとしているのか?
レイチェル・カーソン没後50年目の今年、国際鳥学会が日本で開催されました。 学会での発表を通じて対馬で保護・収容されるシロエリオオハムの北米側の越冬海域をフィールドにしている研究者と意見交換を行う機会を得て、幸運にも北米側のサンプルを提供してくださることで意見が一致しています。
対馬で保護されるアビ類は、黄海の汚染の影響を強く受けている と推測されます。レイチェル・カーソンがDDTで示したように、食物連鎖の上位に 位置するアビ類は重金属や化学物質の汚染の影響を強く受けます。一方黄海沿岸で生産される農産物や製品の輸出先であるEUは、生産活動に伴う環境汚染を防止する目的で、重金属4項目・化学物質2項目のモニタリングを生産者に義務づけるRoHS指令を採用しています。
今回のプロジェクトでは対馬のアビとカリフォルニアのア ビを対象にRoHS指令に基づいて比較分析を行います。その分析結果は、黄海の汚染状況をEU基準で評価することになります。もし黄海の汚染がRoHS指令の基準を 大きく上回ることが証明されれば、黄海沿岸で生産活動を行っている国や法人に対 して環境影響配慮を促すことが出来るかもしれません。
しきりに汚染を気にして羽繕いを繰り返す
油に汚染された海鳥共通の行動です