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【活動報告】2026年対馬海鳥調査:ICT監視体制を強化、2拠点でのリアルタイム見守りがスタート

  • 執筆者の写真: Kaz Uematsu
    Kaz Uematsu
  • 14 時間前
  • 読了時間: 3分

 NRDAアジアは、2026年度も冬の対馬において海鳥の保護・調査活動を継続しています。昨年に引き続き、KDDI財団との共同事業として進めている「ICTを活用した海鳥保護プロジェクト」は今年で2年目を迎え、監視体制がさらに大きく進展しました。



今回のブログでは、新たに導入した監視カメラの設置状況と、2月前半の調査結果についてご報告します。


KDDI財団との共同事業2年目:上島・下島の2拠点監視へ

2025年から始まったKDDI財団との共催事業では、衛星通信システムと遠隔監視カメラを組み合わせ、油汚染された海鳥を早期に発見・保護するシステムの構築を目指しています。




1. 下島(昨年からの継続カメラ)

 昨年設置された監視カメラは、本年も2月3日から対馬下島にて稼働を開始しました。このカメラ映像のモニタリングには、東京在住ボランティアさんが協力してくださっています。遠隔地からリアルタイムで海岸を監視することで、現地スタッフと連携した迅速な対応が可能となっています。


2. 上島(今年度追加の新型カメラ)

 今年度の大きな進歩として、さらにカメラを1台追加しました。この新しいカメラは、2月23日に対馬上島に設置され、同日から運用を開始しています。これにより、二か所の砂浜をカバーするより広範な監視ネットワークが整いました。


■ 2月前半の海岸線調査:冬の海鳥たちの姿

カメラによる監視と並行して、2月3日から19日にかけて下島を中心に徒歩による詳細な海岸線調査を実施しました。


大規模な群れの確認: 2月3日には勝見が浜でカンムリカイツブリ120羽の群れを、2月6日には久和海岸でウミアイサ約100羽の群れを確認しました。


漂着ゴミの現状: 阿連の白浜や湊浜、五百松浦などでは、依然として深刻な量の漂着ゴミが確認されています。これらのゴミは海鳥の生息環境を脅かすだけでなく、マイクロプラスチック汚染の原因としても懸念されます。

モニター稼働後、IVUSAの皆さんが対馬高校の生徒達と一緒に、3日間に渡って大規模な漂着ごみ回収活動を実施してくださいました。日本の若者達の環境意識の高さを誇らしく思います。


未来へつなぐ:ICTと地域の知恵の融合

 海鳥は海洋環境の健全性を示す重要な指標種です。対馬は、世界的に見てもアビ類などの油汚染個体が漂着しやすい稀有な地域であり、早期発見が救護率向上の鍵となります。


2年目を迎えたこのプロジェクトでは、増設したカメラと東京のボランティアさんによる監視、そして地道な海岸線調査を組み合わせることで、一羽でも多くの海鳥を野生に復帰させることを目指しています。対馬現地調査は3月3日で終了しますが、カメラはその後も稼働。油に汚染して低体温で砂浜に避難してきた海鳥が確認されれば、翌日までには東京から対馬に駆けつけて救護可能です。


今後も、KDDI財団、対馬野鳥の会、対馬CAPPA、そして地域の皆様と連携し、ICTという最新技術を活かして対馬の豊かな生態系を守る活動に邁進してまいります。


日本野生動物医学会2025年盛岡大会発表ポスター

謝辞

 本プロジェクトの遂行にあたり、技術的・資金的な多大なるご支援をいただいておりますKDDI財団様に心より感謝申し上げます。また、調査にご協力いただいた対馬市、長崎県対馬振興局、そして現場で活動を支えてくださるボランティアの皆様に厚く御礼申し上げます。

 
 
 

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